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サービスの利用方法や住居環境の整備など、準備することの全般が見えると、介護全体のイメージを捉えやすくなります。実際の介護では、家族の協力は勿論、情報やサービスをうまく活用することが決め手。家族でよく話し合いをしながら、在宅介護を必要としている身内のニーズに合った総合的なプランを立てる必要があります。

それでは、在宅介護を始める前に準備したいことを専門家に相談しながら一つ一つ整えていきましょう。

 現状を正確に把握しましょう！

担当医などに現状の病状や生活能力(何ができて何ができないか)治療方針、リハビリの最終目標などの確認をする事が大切です。

これら無くして長期的な介護プランは立てられるものではありません。本人の意思、家族の介護生活への不安や要望を確認し合うことが大切です。

　介護を受ける本人を中心に、介護のメインメンバー、サポートメンバーを確認しながら介護チームを結成しましょう。

大切なのは1人に負担がかかりすぎないようにすること。

チームメンバーは自分の出来ることと出来ないことを明確にし、役割分担をしましょう。ケアマネージャー等の専門家の役割と家族の役割、動きが見えてくると、自分の担当も明確になり安心できます。

チームの構成や連絡手段などを確認し、メンバー全員が理解出来るようにしておきましょう。

　介護が必要になった場合、リフォームして自宅で過ごす、施設に入所する、介護付きの有料老人ホームへ住み替えをするなど、心身の状態や本人の希望に合わせて高齢期の適切な住まいの選択が求められます。

　自宅で介護を行う為には、介護しやすい・介護を受けやすい、雰囲気の良い環境を整えたいものです。

意外と知られていないようですが、介護保険を利用して住宅改修費、福祉用具のレンタルや購入費の補助を受けることができます。

介護保険で出来る住宅改修は手すりの取り付けや段差の改修などの6種類。

福祉用具は車いすや介護用ベッド、移動用のリフトのレンタル、ポータブルトイレや入浴用補助用具などの購入費の補助があります。

　住宅環境を整えるためには、リフォーム、介護用品など、介護サービスの人的サービスを加えた3つの視点から総合的な環境づくりが必要になります。こういった質問はケアマネージャーや福祉用具専門相談員に相談ができますので、是非活用してみましょう。

介護サービスを受けるためには、まずお住いの市区町村に申請して要介護認定を受けることが必要になってきます。

各自治体には介護保険制度のわかりやすいパンフレットがあります。

地域包括支援センターや市区町村の窓口で丁寧に教えてくれるので、介護保険制度の概要についてよく理解しておきましょう。

　介護サービス利用の為には、ケアプランを作成する必要があります。

複雑で専門的な作業になるので、基本的にはケアマネージャーに依頼することをお勧めします。

ケアマネージャーは心身の状態や、生活状況に応じた介護サービス、介護用品、リフォームなどを盛り込んだケアプランを作成してくれます。

　実は高齢期の暮らしを維持するためには、介護保険サービスだけでは限界があります。

公的サービスで市区町村では配食サービスや緊急通報方サービス、移送サービス、リハビリ、おむつ支給などの地域独自のサービスが行われていることがあります。

意外と介護保険サービス以外にもかなりの種類がありますので、お住いの地区町村が行っているサービスを調べてみるのをお勧めします。

長期にわたる介護生活では、介護を受ける本人の出来ることは本人に任せ、役割をもってもらうことが介護負担を軽くするだけでなく、本人の元気にもつながります。

また、ときにはショートステイなどを利用して家族が休養をとるなど、介護する人の元気を保つ工夫をしましょう。

在宅介護では双方の考えの行き違いなどがよく見受けられます。なので事前準備をしっかりし、疑問や不安は相談員に話をして早急に解決するように動きましょう。

文：團十郎