訪問介護に必要不可欠！サービス提供責任者の任用要件が変わる！？｜介護福祉士・社会福祉士・ケアマネージャー・初任者研修・ヘルパー｜介護求人専門サイト｜介護求人ガイド

　サービス提供責任者は、訪問介護事業所の中心的な役割を担います。訪問介護の利用者は、あらかじめ担当ケアマネジャーによってケアプランが立てられますが、ケアプランの中に訪問介護が入っている場合は、ケアマネジャーから依頼を受けて、利用者と利用契約を結び、訪問介護用のケアプランを立てることとなります。

　そして、サービス担当者会議で他のサービス事業所と情報を共有し、訪問介護の提供が始まります。サービス提供責任者は、ケアマネジャーとの連携や、利用契約、ケアプランの立案、会議への参加など、訪問介護で提供される介護以外の業務も幅広く担います。また、所属しているヘルパーの指導やシフト管理、収支の管理なども行うことが多いです。

　これまで、サービス提供責任者になれたのは、介護福祉士や実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧ヘルパー1級取得者、3年以上の実務経験がある介護職員初任者研修修了者（旧ヘルパー2級取得者）でした。

　しかし、2017年11月に厚労省がこの要件の変更を決定し、介護職員初任者研修修了者（旧ヘルパー2級）が除外されることとなりました。経過措置として、1年間は猶予がありますが、2019年4月からは完全に除外されてしまいます。これは、サービス提供責任者にはより高い専門性が求められるためで、これまでよりも専門性を重視されることが分かりますね。

　今現在、ほとんどの事業所のサービス提供責任者は、介護職員初任者研修修了者以外の資格取得者になっていますが、中には初任者研修修了者のかたがサービス提供責任者を担っている事業所もあります。

　しかし、2019年4月には、初任者研修修了者としてサービス提供責任者の業務は行えなくなります。そのため、サービス提供責任者を変えずに運営する場合には、初任者研修以外の資格取得が求められます。

　介護福祉士の資格取得には、実務者研修修了が必要なため、初任者研修修了者は実務者研修修了を目指すのが現実的ですね。実務者研修は、初任者研修修了者の場合、450時間の研修のうち130時間が免除されます。

　資格取得への期間を考え、もし2019年4月までに間に合わない場合は、早い段階で他の手段を検討することも必要です。事業所内にサービス提供責任者となれる資格を持った人材がいれば、その人に変わってもらうなどの変更も必要になるかもしれませんね。

　おそらくサービス提供責任者のかたはご存知だと思いますが、これまでにもサービス提供責任者の保有資格については、専門性の高い人材が相応しいとされてきました。そのため、介護職員初任者研修修了者（旧2級ヘルパー）がサービス提供責任者の場合、事業所の報酬が30％もカットされています。

　報酬30％カットは、かなりの収入減になりますから、現時点ですでに多くの事業所がサービス提供責任者を実務者研修修了者以上としています。

　今回の改定により、サービス提供責任者の業務内容がより明確化されました。特に、在宅ケアマネジャーとの連携について重視されています。利用者に対する気づきを共有する仕組みや、服薬状況・口腔状況の報告など求められています。

　また、ケアマネジャーに実際のサービスの所有時間の記録の提出を行い、ケアプランに表されている時間が適切なものかをフィードバックすることも必要となりました。これから、サービス提供責任者は、今まで以上に利用者、ケアマネジャー、事業所との架け橋のような存在となりそうですね。