訪問介護員として働くかたは、利用者の自宅に出向いて介護を行ったり、利用者ができない家事などの援助を行います。施設と自宅とでは勝手が違い、訪問介護員ならではの注意点がいくつかあります。ここでは、訪問介護に行く人が注意しておきたいポイントについてご紹介します。
施設は居室、ホール、トイレなど、どこに行っても段差はなく、足腰の不自由なかたでも生活しやすい環境が整っています。しかし、自宅はそうではありません。玄関から一歩足を踏み入れるにも段差がある場合が多いですよね。また、敷居や部屋の入り口には低い段差があったり、古い日本家屋では土間のある家も残っています。
そのため、足の力が弱くなっているかたは、いくら慣れた環境といっても転倒への不安があります。大きく足を持ち上げるほどの段差は、高齢者自身が意識して注意することも多いのですが、案外敷居やカーペットなどの見えにくい段差でつまずいたりすることがあります。
訪問介護員は一人で自宅を訪問することが多いですから、転倒した時の対応を心得ておく必要はありますが、事故を未然に防げるように、移動時の介助は低い段差も意識して注意しましょう。
訪問介護の内容には、食事介助が含まれることもあります。食事介助の際には、施設での介護と同様に、誤嚥への注意が必要です。訪問介護は決められた時間で提供されますから、時間内に終わらせようとするあまり、利用者のペースよりも介助側のペースで介助していませんか?
きちんと咀嚼せずに急いで飲み込もうとしたり、まだ口の中に食べ物が残っている状態で次の一口を介助しようとするのは非常に危険です。食べ物が食道ではなく気管に入り込んでしまうと、窒息や肺炎のリスクが高まります。
どんなに効率的に仕事をしても、サービス提供時間内に全ての業務が終わらない場合は、訪問介護の責任者に相談したり、居宅介護計画を作成するケアマネジャーに伝えましょう。
訪問介護では、利用者のできない部分を介助したり、支援したりすることが大切です。訪問介護に限らず、介護の現場では利用者のできることとできないことをきちんと見極めて、できない部分をできるようにすることや、できない部分を支援しますよね。
しかし、実際はどうでしょうか。利用者ができる部分をできるまで待ち続けると、とても時間がかかる場合が多いです。時間に制限がなければ、ゆっくり待ちながら支援ができますが、マンツーマンの介助でない限り、難しいこともあります。介護現場で働く人は、待つことも支援のうちだと理解していますが、実際には100%実施できていないことに葛藤しているでしょう。
訪問介護についても、限られた時間の中で行わなければならないことが決められています。ついつい、時間を気にするあまり、できることまで全て介助してしまいがちです。例えば、更衣の介助の時、腕を通すことはできる能力があるのに、手取り足取り介助していませんか?声をかけてあげるだけでできるはずなのに、介助してしまっていませんか?
一度、自分の介護内容を振り返って、改善できる点や利用者自身ができることを増やせる方法はないか、確認してみましょう。
介護の仕事をしていると、腰を痛める確率が高くなりがちです。利用者の体を抱えて介助したり、ベッド上でオムツを変えるなどかがむ動作が増えると、腰に負担がかかります。
訪問介護員は自宅で介護をしますから、環境や設備は施設とは異なります。十分なスペースがない場所で介助したり、便利な道具がない場合もあります。
低い位置から抱えて持ち上げようとすると、腰に負担がかかります。できるだけ腰を守りながら介助するために、ベッド上での介護の際は高さを調節してかがまないようにしたり、力任せに介助しないようにしたり、体に負担がかからない介助方法を学ぶなどの工夫が必要です。
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