介護の無駄を減らして仕事を効率化｜介護福祉士・社会福祉士・ケアマネージャー・初任者研修・ヘルパー｜介護求人専門サイト｜介護求人ガイド

　また、介護職のかたは利用者さんに直接触れる仕事だけではなく、入浴の準備や衣服の整頓、居室の掃除、ベッドメイク、会議への出席、ケア記録の作成など、幅広い業務をこなします。自分のペースで仕事ができることは少なく、利用者さんの訴えで動くことも多いので、勤務時間内にその日の仕事が終わらない、ということも多いですよね。

　シフトで仕事をしていて、あとを引き継ぐ職員がフォローしてくれると助かる場合もありますが、やはりどこか申し訳なく思ったり、引き継ぎが頼めない場合だってあるでしょう。気が付いたら残業して何時間も経過していた…ということを経験したかたは多いのではないでしょうか。

　日頃の仕事を効率化させることができたら、もしかすると残業が減ったり、業務時間内にきちんと自分の役割を終えることができるかもしれません。効率的に仕事を行うのも、立派なスキルです。現状の仕事の流れや内容を見直して、改善できることから始めていきましょう！

　業務の流れは、施設や事業所ごとに多少異なります。また、外注に任せている範囲も違うため、全ての職場に当てはまるとは言えませんが、効率化に役立つポイントをいくつかご紹介します。

書類、カルテの電子化

　電子カルテを導入する事業所が増えてきています。閲覧する際の探す時間の短縮や、ファイリングの手間などが一気に省けます。カルテ用の書式の補充をコピーで印刷している場合も、その時間が全て省けます。また、勤務表をエクセルで入力すると、回数チェックの必要がないため、かなりの時間短縮につながります。

外部サービスの導入

　シーツ類の選択は業者に任せているが、衣類は施設で行う、というところもあります。しかし、利用者が多くなればなるほど、衣類の管理は大変です。洗濯業務に人員を配置するのか外注にするのかは経営者の判断になる部分だとは思いますが、外注にすると人材が一人介護業務に携われますよね。

　掃除についても、シルバー人材センターなどにお願いしたり、介護スタッフ以外に掃除専門の人材を配置する、という方法もあります。

便利な道具を活用する

　現在は、介護用の便利な道具がありますよね。体重が重いかたの介助や、可動域制限の強いかたの介助は、介護者の負担が大きかったり、介護者が2人～3人がかりで介助しなければならないこともあります。

　利用者さんの安全も考慮し、負担の大きい介助は便利な道具を活用しましょう。移乗時に使えるボードや、小型のリフトなど、介護用品のカタログを見てみましょう。

導線に着目

　広い平屋の施設や、死角の多い施設では、利用者の生活スペースを見直すことで介護の効率化につながる場合があります。居室からの位置やトイレまでの距離、テーブルの配置、利用者さんに座ってもらう位置などを工夫することで、介護職の移動距離が少なくなる場合があります。

　特に、死角をできるだけなくす配置でケアすることを意識し実践すると、事故を未然に防ぐことにもつながります。こうすることで、安全を守ったり、事故発生後の作業の時間削減にもつながるかもしれません。

　効率化を考える上で大切なのは、同じか以前よりも高クオリティで簡単に行えることです。ただ早く物事を済ませることに注視していると、結局不要なはずだった手間が増えた…ということにもつながりかねません。丁寧な仕事を積み重ねると、ゴールが近くなることもあります。ですから、効率化を考える時には、丁寧であることも大切にしましょう。

　丁寧な仕事は、利用者さんに対して良いばかりではなく、たくさんの職員でチームとなって仕事をする上でもとても大切です。気持ちよい職場つくりのためにも、一人ずつ丁寧な仕事を行えると良いですよね。

　効率化できると、それだけ時間に余裕が生まれます。時間に余裕ができると、イライラしたり焦ったりすることも少なくなり、より利用者さんに接する時間も持てるでしょう。

　同じ仕事をし続けると、効率化なんて意識せずに仕事をしてしまいがちです。また、勤務時間がバラバラな場合は、とりあえず今日の仕事をこなすのが精一杯になることもありますよね。また、効率化はリーダーや上司、経営者が考えるものだから…と、良い案があっても心に秘めているかたもいるでしょう。

　現場で働く人こそ、効率化のアイデアが浮かぶものです。そして、その効果も実感しやすいですよね。ぜひ、身近な些細な部分からでも、効率化を意識してみませんか？